チクマ養蜂のハチミツ

先代の想いを受け継いで

先日、岐阜県本巣市のチクマ養蜂さんを取材してきました。
お話を伺ったのは、飼育部門担当の筑間 美穂さんと、企画広報担当の可兒 優さんです。お二人はなんと4人姉妹のお姉さんと妹さん!お二人で社長であるお母様を支えています。

チクマ養蜂の原点は1984年頃。お二人の祖父 仁一(にいち)様が「おいしいハチミツが食べたい。」と趣味で始め、その後事業化してお父様の孝成(たかなり)様に引き継がれていきました。

ところが、2009年頃、お父様が急逝され、姉の美穂様が周りの人に必死で養蜂を学びながら、お母様や妹の優様と共に、先代の想いと養蜂を受け継いできました。
それから10数年。女性3人で試行錯誤を重ねながら作り続けるハチミツをご紹介します。

 

農林水産大臣賞受賞の「とち蜜」

多くの種類のハチミツを販売しているチクマ養蜂さん。中でも今回は「とち蜜」をご紹介させていただきます。
その名の通り、栃の木の花蜜から採取したハチミツで、なんと、岐阜県下の養蜂家が出品する品評会で、2018年に農林水産大臣賞を受賞しているのです!

その蜜の採取は、毎年5〜6月頃。
深夜に車で約50分離れた山奥へ移動し、飼育している蜂群を自然豊かなその山に開放します。すると、彼らが日中に「とち蜜」を採取してくるのです。
集めた蜜は、一週間から10日ほどで水分が飛び、濃度が高まった段階で販売されていきます。

「新蜜も美味しいですが、昨年から寝かしているハチミツも風味が変わり、また違った味わいを楽しめます。時間だけでなく、気候や風土など様々な環境の違いで味が異なるため、本当に奥が深いですよ。」
お二人の言葉には、甘さの奥にある深みまで追求する、真摯なこだわりを感じました。

私も試食しましたが、クセがなく、これぞ「蜂蜜の王道!」だと感じました。チクマ養蜂さんの味を知るならば、まずはこの「とち蜜」からどうぞ!

チクマ養蜂さんのとち蜜販売ページはこちらから!

 

思い続けた夢「クリスタルハニー」

もう1点のオススメ商品は、2021年2月に販売を開始した「クリスタルハニー」です。別名、「クリーミー蜂蜜」と名付けられたこの商品は、通常の蜂蜜のようなねっとりとした食感とは違い、クリーミーでさらっとした食感が特徴です。

クリスタルハニーを企画した優さんは語ります。
「今から5年前に、東京のハチミツフェアで食べたクリーミーハチミツに衝撃をうけました。ただ、このような商品を製造するには海外製の専用の機械が必要だったのです。ところが、国内の企業がその機械を購入してくれたため、その夢を実現することができました。何度も配合を変え、理想の味を追求した一押しの商品ですよ。」

食べたお客様からは「チクマ養蜂の味もちゃんと残っているね。」と言われるそうです。商品ラベルや瓶のこだわりも含めて、渾身の新作商品です!
是非、クリスタルハニーの紹介ページをご覧になってください!→こちらからどうぞ!

 

未来への取り組み

お二人は、養蜂に携わる中で地球環境の変化も感じるようになったと仰ります。
「温暖化や森林伐採などの環境変化により、ミツバチが減ってきたり、トチの実の開花時期が変わる中で、将来的に純度100%のとち蜜ができなくなるかもしれません。私たち養蜂家の立場からも、そのような問題を伝えていきたいと考えています。近年は、エシカル消費の重要性などをワークショップなどを通して発信していますよ。」

現在、国産ハチミツの流通は8%程度だとお聞きしました。もしかしたら、その8%の国産ハチミツに出会うことのない人もいらっしゃるかもしれません。
それでも、チクマ養蜂さんのように、先代が愛したハチミツづくりを受け継ぎ、未来へと繋げてくれる養蜂家のお陰で私たちは「本物のハチミツ」を楽しむことができてます。ハチミツづくりの過程も含めて、感謝して味わいたいと思います。

▼チクマ養蜂さんのホームページはこちらから!
https://www.chikumayouhou.com/


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