果物

加市農園 園主

加古 光弘 さん

愛知県東海市

多種多様な品種と伝統の知見を抱き、
100年のぶどう園を継いでいく。

学生時代

農園の4代目を見据えて

愛知県東海市でぶどうやみかんを中心とした果樹園を営んでいる加古光弘さん。
若くして100年の歴史がある農園の4代目となった今の想いをお聞きしました。

− ご出身はどちらでしょうか?

「出身はここ愛知県東海市です。家業が農家なので、幼い頃からぶどうを入れる箱作りを手伝ったり、みかん畑で遊んでいたことを今でも覚えています。」

− 当時からぶどうやみかん栽培が中心だったのですか?

「はい。みかんは約100年前から、ぶどうは80年ほど前から栽培しています。私がこの農園の4代目となります。3代目だった父も一緒に作業をしていますよ。」

− 学生時代から農園を継ぐことを意識されていたのですか?

「私は中学卒業時点で家業を継ぎたいと思い、農業高校に進学しました。そこでは本格的な農場があり、野菜や畜産など農業全般の基本を勉強することができました。そこで改めて果樹園の面白さにも気づいたのです。」

「もっと農業を学びたいと思い、岡崎の農業大学校に進学しました。2年勉強した後、さらにもう2年間、農業大学校の研究科で勉強しました。『ぶどうについて』の卒論も書きましたよ!」

ぶどうの魅力

一年一作で向き合う時間

− 農業大学校を卒業してからはどうされたのですか?

「私は卒業をしてすぐに家業に入り、就農をしました。父は昔気質の人なので、懇切丁寧に教えてもらうというよりは、後ろをついて仕事をしながら知識や技術を学んでいきましたね。」

− うまく栽培できるまでどれくらいの時間がかかるのですか?

「早ければ2年くらいで習得できるのですが、自分は5〜6年かかりました。ぶどうは一年一作ですし、そこで気づいたことがあっても次に確認できるのは1年後です。納得できるぶどうができるまでには時間がかかりますね。」

「でも、その一年一作のところがぶどう栽培の魅力でもあるんですよ。落葉樹のため、シーズンが終わると葉っぱが落ち、冬の期間で剪定などの準備をして、翌年また芽が出てきます。野菜だと数ヶ月のサイクルで品目が変わっていきますが、ぶどうはじっくりと向き合えるところが魅力だと感じています。」

加市農園の強み

多品種の原点と想いの歴史

− 加市農園さんの強みを教えてください!

「強みは、多種多様な品種を栽培していることです。現在30品種を栽培しているのですが、それぞれ旬の時期が違うんですよね。ですので、詰め合わせのセットは、常に旬のぶどうを提供することができます。」

「もちろん新品種にもチャレンジして、良さそうな品種であれば、既存の品種と入れ替えをしながら、より魅力的な30品種を販売しています。今、一番おすすめなのが『富士の輝き』という品種です。きれいな黒色で甘みもあり、種無しで皮ごと食べることができますよ。」

− 常にブラッシュアップされているのですね!以前から多品種を栽培していたのでしょうか?

「初代の市右衛門さんは、お米など自分たちが消費する分を作っていたみたいですが、二代目の卓さんがぶどう栽培を本格的に始めたと聞いています。当時の品種はデラウェアや巨峰などしかなかったそうですが、徐々に新品種にチャレンジしながら品種を増やしていきました。」

「ちなみに、加市農園の”市”の由来は、初代の市右衛門さんの名前からなのです。初代から受け継いでいることは、ひとつひとつ丁寧に作業をして手を抜かずに作るということですね。」

販売の取り組み

ぶどうのいのちを活かすために

− 販売はどのようにされているのですか?

「主に直売所とアピタで販売をしています。あとは通信販売ですね。」

− 最近はぶどうの”房”だけでなく、”粒”の詰め合わせでも販売を始めたとお聞きしました。

「はい。きっかけは、ECモールなどで他の農家さんが”粒”の詰め合わせで出品をしているのをみたことです。うちも”房”ではだせないシャインマスカットなどを捨ててしまうのではなく、SDGsの思想にも共感をして、多品種を一粒一粒詰め合わせにした『ぶどうの宝石5品種バラエティーパック』を商品化して、販売するようになりました。」

− とても魅力的な取り組みですね!他にも取り組まれていることはありますか?

「冷凍庫を購入して冷凍ぶどうを作ったり、乾燥機でドライフルーツを作ったりしています。シャインマスカットをジャムにしたりもしていますよ。」

− シャインマスカットのジャムも美味しそうですね!!

今後のビジョン

加市農園を次の100年へ

− 今後のビジョンを教えてください!

「個人的なことなのですが、私は大学生の時に学生結婚をしていて、今は子供が3人いるのです。彼らが将来家業を継ぎたい、農業をしたいと思えるように背中を見せていきたいですね。」

「そして、家族やスタッフのみなさんと共に、この農園をもう100年続けられるようにしていきたいです。私は、2021年1月に父からこの農園を継いで代表になったのですが、以前からビジネス団体などで経営についても勉強をしてきたのです。自分の代でこの農園を発展させながら、お客さんに喜んでもらえるように頑張っていきます!」


インタビュー終了後に、「やはりぶどうはいいですね。」と加古さんは話されました。「贈り物としても喜ばれますし、自分で食べても美味しいですから。」と。そう仰る表情からは、中学卒業後からぶれることなく歩んできた信念と、ぶどうの美味しさを追求するプロとしての誇りを感じました。

通信販売もされていますので、読者の皆さまも是非多種多様なぶどうを味わってみてください!

▼加市農園のホームページはこちらから

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